平成29年度 奧・井ノ上記念日本青少年国連訪問団

Ⅵ. 邦人職員からのメッセージ

国連事務局政務局政務官補
相良 祥之

イーストリバーの水面が輝く初春のころ、国連についてよく勉強された志の高い中高生の皆さんとお会いすると、いつもとても朗らかな気持ちになります。東日本大震災で被災した経験や、海外でのさまざまな出会いをきっかけにして、世界の紛争や貧困、難民問題について素晴らしい作文を書く、または、主張を行われた8名の皆さまと今年も懇談させていただきました。

おかしい、なんでだろう。そういった素朴な問題意識に、自分なりの解決策を考えて、提言する。勇気のいることです。しかし、一歩を踏み出し、作文あるいは主張という形で世に問う。発信する。その結果、素晴らしい賞を受賞されたということに、中高生の皆さんには、まずは誇りと自信を持ってほしいとお伝えしました。そして、社会問題を解決するために、リーダーとして、胸を張って、世界を少しでも良い方向に動かしていけるよう、皆さんが活躍されることを楽しみにしています。

私が国連職員を目指したのは20代半ばのころ、国連で紛争解決に取り組んできた外交官や国連職員と直に出会い、話したことがきっかけでした。また、私が初めてニューヨークを訪れたのは30歳前後だったと思います。日本にいると国連職員と話をする機会は滅多にありません。10代でそうした貴重な経験をする機会を提供されている日本国連協会と日本政府には改めて感謝申し上げます。またこの事業が、イラク復興支援のために東奔西走されながらも、灼熱の砂漠のなかで無念にも殉職された奥大使及び井ノ上一等書記官のお二人の名前を冠して継続して実施されているというのも、大変意義深いことだと思います。